◎風の便り花便り

12月27日
 今年最後の本欄となりました。
東日本側は北風が吹き荒れ、日本海側は雪という典型的な冬型のお天気です。
この寒空に職を失い、住む社員寮も出された人々がいるという現実。
遠くブラジルから日本の自動車会社に働きに来ていた人々が、
解雇されて帰る故国ブラジルにも、職の見通しも無いと言う現実。
大企業から零細企業まで、今年は多くの会社の倒産が相次いで、
一体、この国の未来はどうなっているのかと呆然とする師走です。
どんな小さな会社でも「倒産」すれば多くの涙が流れるのに。

本欄を設けた最初は季節の花や風が私達の心をうるおしてくれて、
そして不動産業という特殊と見られがちな業種もみんなと同じ人達なのよ、という
ことを知ってほしかったのに・・・。
そんな優しい気持ちで十年前に開いたHP。

十年という歳月は、こんなにも厳しい世相へと変化してしまいました。
さあーこの苦難をどう乗り切りましょうか?
百年の一度の経済危機と政治家の方々が何度もおっしゃるのなら、
社会の底辺で必死に生きている庶民としては、室町幕府みたいにいっそのこと
「徳政令」でも発布して、「経済危機は政府が引き受けた! 庶民よ
借金は棒引きだ。プラマイゼロから再出発してくれ」
なんて言ってほしいのですが・・・。

でもね、思うのです。庶民は決して諦めませんって。
何故っていつの時代もまっ先に苦しむのは庶民というのが歴史の定説ですもの。

来年はもっと厳しくなるとおっしゃる政治家の先生方。
そう安易に言わないで下さいな。そこを何とかするのが政治家や官僚の先生方のお仕事でしょ。
迎える新年に希望のきざしを見つけましょう。



12月13日
12月の晴れた日の夜空を見上げると、黒々と冴えた夜空に月がまぶしい程に
輝いています。残念ながら、府中市内では外灯も煌々と輝いて、夜空を見上げても
星はあまり見えなくなりました。
私の愛読書の「美人の日本語」の12月12日を見ると箒星が載っています。
星と言う言葉にも掃くかのように流れていくから「箒星」
なんて日本語って素敵!。

ここのところ、日本語や漢字についての関心がかなり高まっているようで、
国語愛好者? の私は嬉しく思っています。
言葉一つで趣や品位も変わってくる気がするでしょう?
麻生総理の読み間違い? もその傾向に拍車をかけているとか。

数十年前、世はまさに理工系ブームの頃は数学や物理のできる人がもてはやされ、
それから外国語ブームとなり、英語やスペイン語科の入試の倍率が高まり、
コンピューターの普及でまたまた理工系ブーム・・・。
そして今、漢字検定や「雑学王」などのクイズ番組では国語ブーム。
お〜やっと私の好きな国語の到来! とばかりにクイズ番組を喜んで見ています。

言葉は言の葉。葉ひとつで人の心も嬉しくなったり、落ち込んだりするものでしょう。
「あけおめ」なんて言わないで、来年はきちんと
「あけましておめでとうございます」って言ってみませんか。
すっきりとした気持ちになれそうではないかしら?
ちなみにクイズ番組の常連の宮崎美子さんの話し方はふんわりと優しい言葉つかいで
聞いていて心地良くなってきます。
言葉美人なら努力でなれそう、なんて醜女としては思うのですが・・・。


12月6日
 ポカポカとした小春日和の日もあれば、冷たい雨にこごえそうな日もあって、
12月は温度差が激しいですね。
府中のケヤキ並木は枯れ葉がハラハラと舞い落ち、葉を踏みしめて歩く感触が
まだ舗装されていなかった遠い子供の頃の「道」の記憶を甦えらせてくれます。

「喪中のため年賀は失礼します」というハガキが舞い込む時期ともなりました。
ご高齢の親を長期間看病なさった友人には、「本当にお疲れさま。よく頑張ったね」と
思わず電話をしたり、人と人のつながりの大切さを感じる季節でもあるのが12月。

私の大好きな作家、俵萌子さんもお亡くなりになりました。
一度もお目にかかったことは無いけれど、多くの著作を通して、日々健闘して
生きている俵さんに、どんなに勇気づけられたか。
多分、いま60代くらいの女性ならば俵さんの本を読んで、子育て、仕事そして離婚
更に乳癌という波瀾の人生を、笑顔で乗り切っていく姿に感動したことでしょう。

晩年、群馬県に建てた陶芸館にはそんな俵さんを慕って多くの女性が訪ずれていたとか。
私も一度行ってみたかった、、、。
「あなたの本にたくさんの元気をいただきました。」とお礼を言いたかった、、、。

女性の雇用機会均等法も育児休暇も無い時代に、ひとりの女性が2人の子供を抱えながら
新聞記者、そして作家として名をなすには人知れずご苦労があり、どんなにか辛かった
事もあったでしょう。
けれどその頑張りが、多くの女性達の励みになっていたかと思うと
「俵さん。ありがとう」と心からお礼を言います。
若い方で関心のある方は是非読んで下さい。俵さんがはじめて書いた本
「ママ日曜でありがとう。」を。


11月29日
 会う人ごとに「寒くなつてきましたね」と季節の言葉を交わし、
「もう嫌になっちゃう、いよいよ12月よ!」と主婦達は何だかせわしなさが
一層身近に感じてきています。

そんなせわしない時期ですが、こんな時にも新聞の俳壇や歌壇には
ほっと心が潤うような秀作が掲載されています。
私は俳句も短歌も創りませんが読むのは大好き。
そこで読売新聞に掲載された心にとまった一首をご紹介させて下さい。
どなたの歌か書き留めるのを忘れてしまったのが残念なのですが

 ごんぎつねが
  届けてくれたような栗
    コトコト煮たい秋の夜長は


選者は俵 万智さん。
童話の「ごんぎつね」に思いをよせて、ひとときの
悲しくも美しい世界にひたれることでしょう。

よく日本人の人口に比較して俳句や短歌を創作する人々の比率が多いことに、
諸外国の人は大変に驚くそうです。
DNA に万葉集や古今集などにふれる因子があるのかどうかわかりませんが、
言葉に気持ちを託すっていいですね。

さあ今年も1ケ月を残すのみ。
不景気風が吹き飛んで、もう倒産や解雇なんて言葉が聞かれない来年を期待したい!!


11月22日
府中市の桜通りでは青く晴れわたった青空を背景に、微妙な濃淡の味わい深い色
の葉が散り始めています。
街はクリスマスの飾りで賑やかですが、不景気を反映して冬物衣料の売れ行きは
はかばかしくないとか・・・。
日が暮れる時間も早くなりました。
夕陽をしみじみと眺めるゆとりも無い暮らし向きの人々が多くなった昨今でしょう。
さて、見損なっていた映画、「続Allways3丁目の夕陽」が昨日テレビで放映されました。
この映画とても好きです。
決して「古き良き昭和」などと言うつもりはありません。
戦後という苦難な時代にみんなが必死に生き抜いて、そして高度成長、バブル崩壊と
激変した時代ですから。
けれどその激しく変わり行く時代に、庶民は隣近所が貧しいながらも助け合い、
他人の子にも目をかけ、他人の苦しさに手を差し伸べて生きていた人が、
今の時代よりも大勢いたことは確かだったと思うのです。

今、未曾有の不景気で多くの人が職を失い、銀行の貸し渋りや貸しはがしに苦しみ、
倒産件数はもっとも多いと報じられています。
人の心が将来への希望が持てないほど、切ないことはないでしょう。
「続Allways3丁目の夕陽」の人々は、他人に「希望」を諦めないようにと
ささやかながらも心配りをしている人達。
夢物語りと一笑にふさないで、こんな心配り、今の時代だからこそほしいのになあ。


11月15日
菊の花香る11月15日は、ほんの少し前ならば七五三の日。
国民の休日が変わって七五三もいつだったかしら?とわからなくなりつつありませんか?
新聞に着飾った子供達が千歳あめを持っている写真が掲載されているのを見て「もうそんな時期ね」と、
わが子の七五三の頃を思い出している方もいらっしゃることでしょう。

医学の進歩と共に、子供が生まれれば元気に育つのが当たり前のようになって、
わが子の成長を祈る親の真剣さの度合いも昔程ではないのかもしれません。
けれど最近の産婦人科の悲しいニュースは例え医学が進歩しても、
そのシステムや行政が整わなければ意味がないということを思い知らされました。

「人の命は地球より重い」などと簡単にいいますが、
そんなにはまだまだ行き届いていない現実、命の重みを考えたいですね。

「忘れ音」という日本語があります。「わすれね」と読みます。
その年の最後に鳴く虫の音だとか。
そう言えば、あんなに鳴いていた虫達の声が聴かれなくなっていました。
夏の間、耳を楽しませてくれた虫達にありがとうって感謝する言葉のようではありませんか?
虫の命にも心を動かした日本人の繊細さを噛み締めてみましょう。
「忘れ音」なんと趣きのある言葉でしょうか。


11月8日
 ここ数日で急に朝晩の冷え込みが感じられるようになりました。
木々の紅葉も進み、モミジやイチョウが日毎に色合の変化をして、
目を楽しませてくれています。
 テレビの旅番組も日本の美しい秋と味覚の特集がいっぱい。
けれど、どこかに行かなくても身近に秋の美しさは結構あるもの。
不景気だからどこにも行けないと嘆かないで、近所の秋を探すのも
これまた楽しいのではないかしら?
 俳優の地井武男さんが出演している「ちいさんぽ」
たまにしか見る機会がありませんが、ご近所にもこんな所があるの?と
地元の人も驚いている由。
 ぶらりと歩いてドングリを拾ったり、紅葉した葉を拾って押し葉にしたり、
知らなかったお店でコーヒーを飲んだりと、ガイドブックに頼らないで
自分の感性で物を見つけて楽しむのもいいかもしれませんね。

 ほんの少しの時間があったらお散歩しましょ。
歩けない方がいたら、車椅子を押してあげましょう。
人が身の丈で暮らしていく中で楽しみを見つけるのも、
この不景気ならではの勉強かもしれないな、、、。
 ♪ 小さい秋 みつけた ♪  なんてね。


11月1日
北風がガラス戸をカタカタと揺らし、朝夕の冷え込みを感じる頃になりました。
今まではシャワーで簡単に済ませていたのが、湯舟につかりたくなったり、
半袖のセーターにジャケットをはおっていたのが、ウン? 何だか肌寒いと身震いをしたり。
季節ってこうして移り行くのだと感じています。 

さてこの時期はお花屋さんがとても美しい。
ビオラにパンジー、ミニシクラメンと彩りも美しく、価格もお手ごろ。
89円なんていうビオラのお値段につい気持ちがそそられてきます。
そこでこの厳しい不景気の中ですが、思わず89円也のビオラを数個買ってしまいました。
本当はもう家の周り中、お花いっぱいにしたいけれどそうもいかない、、、。

ご近所の友人に教えられたお話しを。
ビオラは小さい姿ながら冬の寒さにも耐えて春まで咲き続ける優れものですが、
今売られているのはまだちょっとひ弱な感じです。
そこで購入したら思いきって半分くらいに刈り込むのだそうです。
するとわき芽が広がって大きな株に立派に育つのだとか。
こわごわ、心配しいしい、やって見ました。
寂しげに小さくなった姿に、毎日本当に大丈夫かしらと覗いていたら、
本当にわき芽が出てきて、どうやら大きく育ちそうな気配です。

世間では毎日厳しい経済問題ばかりが話題になり、真面目に生きている人の身の上にも
倒産や自己破産という言葉が明日は我が身となっています。
本当は花がどうのなんて言っていられないのかも?
でもだからこそ、心の平衡感覚のためにもせめて小さな花に心ひかれる瞬間も、
大切なのかもしれないのね。
60数年生きてきて、こんな不安な世の中って初めてですもの。


10月25日
 スーパーや果物屋さんの店先は今、とってもカラフル。
赤いといってもいろいろな種類の赤さと品種のリンゴや、濃い黒紫色の巨峰、
黄色に色づいたミカン、などなど。
見ているだけで楽しい気分になってきます。

 ほんのわずかな期間だけですが、その中でとっても地味な色のイチジクが
5〜6ケ入りでパックに入って398円くらいで売っています。
何とも姿も色合いも地味。ずんぐりと膨らんだくすんだ赤紫色っぽい形をして、
思わずワーと飛びつく事は決してないような・・・。
 そんなイチジクが店頭に並ぶと、私の心はたちまち50年くらい前の
府中市のはずれにあった我が家を思い出すのです。
 庭に大きなイチジクの木が数本あり、そうあのアダムとイブのお話に
出て来る大きな葉を茂らせて、秋になると枝もたわわに実るのです。
 子供心に特別に美味しいとは思わなかったけれど、実を半分に割ると
ブツブツの種のような赤い果肉が現れて、それをしゃぶりつく。
なんだかとてもお行儀が悪い事を楽しんでいるかのような気持ちがたまらなく楽しかった!。
 店頭のイチジクは形も大きさも平均的。そしてお値段も決してお安いとは言えない。
買おうかな? でも高いしね。
子供の頃のあの熟した味とは違うしね・・・。それにイチジクは買う物ではなくて
枝先から自分で取って食べるものだしね。
 誰にでも子供の頃の味や体験が染み付いて、そこから抜けだせない物ってあるでしょう。
私にとってイチジクは府中市が今よりももっと田舎だった頃の、のどやかな思いでと共にある物。
秋晴れに映える柿も栗もどこの家にもあった物だったのにね・・・。


10月18日
 朝夕に吹く風が一段とひんやりとして、季節の移り変わりが肌で感じられる頃と
なりました。
慌ててタンスやクローゼットの整理をしていらっしゃる方もいる事でしょう。
 秋はまた人生の移り行く齢を嫌が応でも感じる頃。
ちょっとした肌寒さに風邪をひいたり、腰が痛くなったりと
「私ってこんなに老いたの」と妙に寂しくなったりして。
今は若い人でも何十年もすれば必ずや通る道。
 「子供も叱るな来た道だもの。年寄り笑うな行く道だもの」と
昔の人はこう言って若く元気な人を戒めたものだとか。
 
 さてそんな物を思う秋の季節に相応しい番組を見ました。
12チャンネルの「たけしの誰でもピカソ」
この番組はなかなか面白い。企画や発想がちょっと一般常識からは、
やや早い速度で捉えていると感じています。
今をときめく村上隆さんや美良さんもこの番組で一躍有名になられたのですから。
 今回は昭和40年〜50年代に活躍した往年の歌手の方々が懐かしい歌を歌っていました。
昔、ぴかぴかに輝いていた歌手の方々が年相応に老けていく姿を見るのは、
ちょっと寂しいけれど、歌を聴く北野武さんの表情が懐かしいなあ〜としみじみとした
実に良い顔をしているのです。
 人の顔はその人の心模様を良く表しているのだと感じながら、私も伊藤咲子さんの
「乙女のワルツ」に聞き惚れました。
タイトルからしてレトロ? まあそう言わずに機会があったら聴いて下さいな。
 いつの世も人の心は変わらない物もあると思うかもしれませんよ。
夕焼け空にススキの穂影が美しい陰影をかもしています。


10月11日
 どこからともなく漂ってくるキンモクセイの香り、秋ですね。
擬装米や食品添加物の不正使用と食品をめぐる不愉快な事件が多い今年の秋。

 でも日本の野菜の卸し市場には連日、各地方からリンゴや柿、キャベツ、
ほうれんそうと農家の方々が精一杯の力で育てた野菜や果物が出荷されています。
一度行ってみるといいですよ! 日本人ってすごいんだ、こんなに多くの種類の野菜や
果物を「真面目に」作っているのだと何だか胸が熱くなる思いがしてくるのです。

 そして昨日、お客様から田舎のお土産と言って枝豆とさつまいものおすそ分けをいただきました。
こうしたささやかでも心のこもった物のやり取りって、庶民の生活の潤滑剤として、
また嬉しいものですね。
早速にいただきました。美味しかったですよ。

 アラジンが歌う
♪ 頭の良い国ニッポン
  〜
  たたかえ日本のサラリーマン♪
という歌、本当に日本のサラリーマンも職人さんも農家の人も漁師さんも
み〜んな一生懸命に仕事に暮らしにたたかって頑張って働いているのよね。
そんな日本人が世界の中で経済が下降して評価されないのはおかしい!

 ノーベル賞だって本当は日本人はもっともっとたくさん評価されて良い人がいると、
諸外国から言われています。
今回の受賞された方々の慎み深い態度をテレビで拝見して思いました。
日本人は控えめで、根気強くて一生懸命な人がたくさんいるんだって。
だからまたまた言いたくなってしまうの。政治家よ、頑張れって。


9月27日
 夕暮れが一段と早い時間になり、もう秋だなーとしみじみと感じています。
今年は不動産業界を始めとして不況風に追われ、ゆっくりと季節のうつろいを
感じている暇がない人達が大勢いることでしょう。
企業の倒産や擬装が日常の毎日ですものね。
私も気がつかないうちに、近所に毎年咲いている彼岸花が満開となっているのに
フ−とため息をついて眺めました。
律儀に咲いていたのねって。

 そんなため息まじりの日々に友人から梨が送られてきました。
友人とは有り難いものと感謝しつつ、スタッフで分け合っていただいています。
今年の大雨にも強風にも耐えて立派に育った梨。
その恵みをいただくのですもの、何て有り難い!
その強さも一緒にいただいて、さあーて元気をだしましょうって鼓舞しています。

 午後7時過ぎにスーパーに行くと、値下げタイムを待って並んでいる方が大勢います。
麻生総理には解らないでしょうね。こんな現実。
でも知ってほしいのよ。
 
 近くの栗畑でおじいさんが栗拾いしているのを見かけました。
たくさん収穫できるといいですね。


9月20日
 台風が東海上に去り、東京は蒸し暑い日が戻ってきました。
でもそこはかとなく吹く風はもう真夏の風ではなく、秋のひんやりとした涼しさ。

 そんな秋の涼しさに心ひかれる素敵な曲を知りました。
アンジェラアキさんが歌う「手紙」
 拝啓という今時の若者の余り使わなくなった手紙の書き出しで始まり
30才になったアンジェラさんが15才の自分に送る歌です。
大変な人気だそうですから多分もうお聞きになられた方もおおいでしょうね。
若い時の苦しみや悲しみやそんな心を歌い上げる曲に今時の中学生が涙するという現象。

 時代は変わっても人の心模様はたいして変わらないのだとしみじみ感じています。
それなら私は
拝啓 50年前のあなたへ
拝啓 40年前のあなたへ
そんな歌を書きたいなと思いました。
 私は64才 50年前はアンジェラさんが歌うのと同じ中学生。
でも50年前の時代は今とは全く違う時代。
女の子は高校なんか行かなくてもいいとう考えが、日本の多くの地域で占めていた時代。
今は親の方が「お願いだからせめて高校くらいは出て」というのにね。
泣く泣く諦めて就職した同級生が多かった、、、。

 40年前は女性は寿退社が当たり前の時代。
民間の会社は女性の定年は25才と定めている所が多く、24才になると親も会社の上司達も
当然のごとく結婚する相手がいないなら「見合い相手を探そうか」とやっきになる。
結婚相手がいなくても職場にいずらくて退職していく女性が多かったのです。

 時代は確実に変化して共働きも、育児休暇も当たり前。勿論女性の25才定年なんて
いったら世間から敵視されてしまうでしょう。
50年前のクラスメート達、40年前の職場の同僚達へ。
あなたの夢や希望は少しは叶えられたでしょうか?
人生が自分の意志で決められる今の時代をもう一度、生きてみたいと思う人はきっと多いでしょうね。
勿論私も。
 「手紙」しみじみと味わって下さい。


9月13日
 早くも九月も中旬、政局のにぎにぎしい報道とは裏腹に
事故米の問題が各方面に広がっていますね。
食品の擬装問題はどこまで広がるのでしょう。
とばっちりを受けて、まともに商売をしている方々が気の毒です。
 浮き世の汚さはさておいて14日は十五夜です。
でもあいにく東京地方は雨模様で美しいお月様は見えないかもしれませんが。
「お月様」この言葉はなんて丁寧な言葉なのでしょうね。
「お」という丁寧語にさらに「様」までつけて、
昔の人は「お月様」と愛しそうに呼んだのでしょう。

 ♪十五夜お月様ごきげんさん
  ばあやはおいとまとりました♪
こんな歌、覚えていますか?
童謡なのにとてももの悲しいメロデイーと歌詞なのです。
 妹は田舎にもらわれて行き、私はもう一度かあさんに会いたいな
というような歌詞。
大正、昭和の変動期の悲しい一家の歌のようですが、
十五夜の頃になると、ふとくちずさむ懐かしい童謡です。

 時は平成になりました。
でも 原油の値上げで漁師は出港できず、お母さんは夜昼とパートの掛け持ち、
私は派遣先から断られ、、、、なんて今の時世に替え歌にもなりそうな感じです。

 お月様、浮き世の自分勝手な行動をどう見ているのでしょうか?
すすきの穂先きが風にゆれています。


9月6日
 一時的な豪雨と雷にずいぶんと慣れてしまった気がします。
今年の夏は変だ、変だと言いながら、もっとも変な気がするのは"福田総理の突然の辞任"。
 良識ある方々には叱られそうですが「所詮は生活に困らない人達なのよね」と
私は冷めた目でこのニュースを見ていました。

 梨農家の方達が突然の雹に梨畑が全滅して、呆然としている姿を思い出しています。
今年の梨だけではなくて、来年の花芽も全滅して2年間も収入が無くなるというのです。
こういう地道に一生懸命に働いている国民がいる国なのに、どうして途中で投げだせるのでしょうか?
 だから言いたくなるのです。
自分の生活が困っていないから、命をかけてまで国を守ろうとしないのだと。
他人事みたいに、淡々と辞任の弁を語られても、それがどうしたのだと・・・。

 さてそんな無責任きわまりない政治家がいるこの国に(もっともご本人にはそれなりの
理由はあるようですが)、とても素晴らしい庶民をまた見つけてしまいましたよ!
 やや年代物の玄関の門扉のキーが壊れたとお客様に相談されました。
日本の一流とされる企業に片っ端から電話やメールで相談を致しました。
でもどこも「もう古いですから」と、つれないお返事ばかり。
それでも諦め切れなくて、ネットで探し続けること数カ月。
 ついに修理してくれる鉄工所が見つかったのです。
「福井県の田安鉄工所」というところが。
治してくれました!しかも、キーを送付してすぐに!
本当に写真を送って現物を宅配して、僅か3日で・・・。
職人さんの心意気に感激です。
物を大切にする姿勢に、もう大感激です。

 このような素晴らしい人達がいるんですよ。この国にはね。
 だからお願い。庶民の暮らしを守れる人に政治家になってほしいのよって。
 秋風が人の心にだけ吹く事のないようにね。


8月30日
 連日の豪雨に各地で被害が続出しています。
皆様のところはいかがでしょうか。
強い雨と共に一晩中鳴り響く雷の音。
こんな夏ってあったでしょうか?

 昔の人が描いた絵巻物の風神雷神図。
いくつも太鼓をつなげた大きな輪を背負った鬼が太鼓をたたいている
恐そうなあの絵って、きっとこんな状況を描いたのかしらと思わず想像してしまいます。
眠れぬ夜を過ごされた方も多いことでしょう。

 さあて夏休みも最後、宿題にひーふー言っている子供達、そして
「もう、だからさっさとしなさいって言ったでしょう」と怒るお母さん。
こんな光景も多分、日本中のどこかで繰り広げられていることでしょう。
 でもね、まあー聞いて下さいな。
この私、宿題は親に言われずともさっさとやり、
家の手伝いもするそれは良い子だったのですぞ。
 ところが大人になれば、みーんなごくごく普通の人生を送っているのです。
そして大人になって、一番貧乏くじをひいて苦労しているのは、
一番早く宿題を終わらせた私かも。
 ね!そう考えるとお母さん。そんなに怒らないでね。
大人になればみーんな同じ位の人生を送るのですから。多分ね。

 近くの畑の道端で「おみなえし」の黄色い花が咲き出しました。
秋はもうそこまで来ているよってそっと教えてくれているかのように。


8月23日
 真夏の炎天下に縮れた花をたっぷりと咲かせていたサルスベリの花びらが、
はらはらと舞い落ちています。
 「もうすぐ炎暑も終わりになるよ。」と自然が教えてくれているかのよう。

 八月も最終の週を向かえて宿題に追われている子供達もいるでしょうか?
また、大人だってたくさんの宿題を抱えて夏の日々を過ごして来た方も
いらっしゃることでしょう。
再就職にチャレンジし続けている方々のお話も聞きます。
本当に本当に厳しい現実のお話を伺う毎日です。

 さてオリンピックの男子体操選手の富田さんをご存じでしょうか?
私はスポーツもテレビ中継にもそんなに興味はありません。
けれど富田選手の映像を見ると、とても心が引かれてくるのです。
 インタタビューに答える落ち着いた姿、寡黙であり静か。必要最低限度の回答。
そこに彼の真摯な誠実な姿勢が読み取れてくるのです。

 練習風景が放映された時も、黙々とひたすら考えて自分の納得するまで、
何度も何度も練習していました。
今時の若者に多いと言われる饒舌な言葉もパホーマンスも一切無い。
 オリンピックの吊り輪では失敗しました。
けれどその後もいつものような演技を淡々とこなしています。
すごい人だと思いました。真に強い人だとも思いました。
 日頃、精一杯自分に課した課題に挑戦しつづけてきた結果を、
素直に受け止めて言葉少ない語る姿にまさに感動!
自己に厳しい本当の武士のよう。
 この夏、私は富田選手に多くの事を教えられた気がします。
そのことが日頃、些細な事に動揺しておろおろしている、
凡人の私に即実行できるはずは無いのですが、、、。
 富田選手 お疲れさま そしてありがとう!
朝顔の花が少しづつ小さくなって、残りのつぼみを咲かせています。


8月9日
 弊社の前の東八道路にはユリの木やケヤキの並木があります。
今年はこれらの木々から油蝉のすさまじい鳴き声が、ひときわ大きく響き渡っているのです。
 昔、西洋人が「日本には鳴く木がある」と驚いたという話しを聞いた覚えがありますが、
まさに木々がうなるように鳴いているかのよう。
蝉の当たり年?
猛暑がさらに暑く感じられます。
 ところが夜半のまだ熱帯夜だというのに、昨日は虫の音を耳にしました!
リーン、リーンという涼やかな音。
暦の上では立秋ですものね。
人知れず、季節は廻っているのだと感じました。

 一年のほぼ三分の二が過ぎて、相変わらずの不況、そしてじわじわと続く物価高。
今年は良い事無いなあーと嘆いて暮らしている人々もいらっしゃるのでないかしら?。
勿論、私などは、もう毎日が嘆きっぱなしです。
 中小零細企業の経営者の方からは、銀行の貸し渋りの話しばかり聞きます。
オリンピックや夏休みの話題などそんな楽しい話など、とてもできない人々が
日本の社会には大勢いることを、残りの三分の一の時間で政治に携わる人に真剣に考えてほしいな。

 弊社のファックスには毎日、空室募集や売り物件の情報がたくさん送られてきます。
売り主さんも貸主さんも、もう大変なのですぞ。本当に。


8月3日
 東京地方の気温は連日ぐんぐんと上昇してう〜ん暑い!
本欄を3ケ月お休みしてしまいました。
読んでくださっている方は少ないのではと思っていたのですが、
何人かの方々から「どうしたの? 」とお声をいただきまして・・・。
こんなささやかな本欄にも目を通して下さる方がいらっしゃるのかと思いましたら、
また元気を出して書かせていただこうと思いました。
あらためまして、これからもよろしくお願いします!

 さて内閣改造の発表を見て、福田総理の人気回復との新聞記事ですが、
本当に日本の国の経済や政策は良くなるのかな?と疑問視です。
何故って?
若い方たちのかなりの方が契約社員や派遣、アルバイトでの生活に、
将来への希望を持てないでいる現状について仕事を通して感じているのです。。
 住宅ローンも契約社員/派遣社員/アルバイトでは借りられません。
アパートの入居審査にもひっかかってしまうケースもあるのです。
 企業の短期的な業績アップの方針で行う対策でも、結果的に日本の経済に打撃を
与えていることもあるのではないかしら?
銀行は決まって言います。
「今は不動産業や建設業には融資しません。」
「事業資金にも融資しません」って。
 アメリカのサブプライムローンという海の彼方の責任問題を、
どうして日本のささやかな零細業者や若者に直撃させるのかと、
政治や経済を担うお偉方にお伺いをしたい心境です。
 それでも暴動も起こさずに、ひたすら節約して暮らす零細業者や若者達のけなげさに
政治を担う方々は気づいてほしい!!

 久々の文章が政府や大企業への不満とは何とも情けない。
でもマスコミも取り上げて欲しいのよね。こんな本音を。

 セミ時雨の夕方、ほっとするひとときがほしい八月です。


5月1日
 ここ数日、東京地方は真夏日の日射しです。
暑い程の気温の上昇につれて、薄紫色の藤の花が優美に咲き、白いこでまりが風に揺れ、
まさに百花撩乱の美しさ。
 そして人間界でも中高年の女性達が美しさを求めてコラーゲンの購入に、必死となって
いるのだとか。
私が名付けて「天使のララ」騒動。
ご存じでしたか? そのコラーゲンの商品名「天使のララ」を。
いま、もっとも手に入れにくい商品だそうですよ。
 タレントの羽野晶紀さんがテレビの番組で話をしたら、「私も肌が美しくなりたい」と
多くの女性達が通販に殺到して今やその会社のHPはなかなか見れないし、
電話もつながら無い状態なのですって。
 この話し、近所の仲良しさんに聞きました。
いつもよりひときわお顔のはりが美しくなっているので聞きましたら、「天使のララ」を
使用して1週間足らずとか。
 私も試してみたい !!! 思わずHPや電話に挑戦。(物好きねえー)
でも全くつながりません。本当に。

 いくつになっても女性はお肌いきいきでいたいんですね。
当分は品薄で手に入らない由。
かくて流行に乗り遅れた私は相変わらずしょぼくれて、仲良しさんはますます美しくなっていく、、、。
「天使のララ」を買えなかった人達は、せめて「ラララ」と楽しくお散歩でもしましょうか。


4月21日
 桜並木が葉桜に変わり、淡いピンクや白のハナミズキが風にゆれています。
新しく学校や職場でのスタートを切った方々は少しは慣れたでしょうか?
 毎年、四月も中旬頃になると、こんなはずではと最初の意図した生活とはかけはなれた
現実の日々に、戸惑いを覚える人々も多いようです。
 これは勉強や仕事を覚えていく過程の人と教える側の考えの違いがあるようです。
人に物事を教えると言う事は、実はとてもとても難しいことなのですね。
どうしてこんなこともと教える側が不思議になるような事も、覚える側にとっては
とてつも無く難しいことだってあるのです。
 
 今から40数年も前のことです。
数学が苦手な私は高校を卒業した時には、もう数学とは付き合わなくても良いのだと
ほっとしました。
ところが大学の一般教養科目で数学が必須と知り、泣きたくなってきました。
あーもうダメだ、また赤点に泣くと絶望のどん底に落ちるような気持ち。
 けれどこの時の数学の先生が素晴らしかった。
まさに「教師というものは解らない人を解るようにしてくれる専門職なのだ」と実感したのです。
 60代くらいの白髪まじりの上品な面持ちの先生は
「難しいことをやさしい言葉で話すことが大切なんだよ」とおっしゃり
微分や積分、対数などを数学落第生の私が理解できる程度に落として、何度も何度も
説明して下さるのです。
 人間は解ったという感激を一度味わうとその先へと意欲が出てくるもの。
かくして期末試験では、人生でたった一度の数学満点成績優秀という点をいただきました。
 その後は相変わらずの数学オンチで日常の買い物の計算にもオタオタしていますが、
「難しいことをやさしい言葉で話すこと」の大切さを教訓にしています。
学校や職場の上司の方で「まったく物覚えが悪いんだから」とカッときたら
できるだけ専門用語を使わずに「やさしい言葉」にして話してみませんか?


3月30日
 昨日の東京地方はあったかーいお花見日和。
朝から電話も少ないし、弊社の前の道路を通る人もまばらだし、みんなどこに
行っちゃったのかしら? なんて考えながら、仕事で国立の大学通りに行きましたら
まあーすごい人出。
 そうだお花見なのねと嬉しくなって、それではついでにお花見を楽しんじゃおうと
満開の桜を眺めて来ました。
アイスクリーム屋さんの前は若い人の行列、手に手にソフトクリームを持って嬉しそうだし、
レストランの前は順番待ちの人であふれているし、桜の木の下ではシートを敷いて
「乾杯!」なんてご機嫌な人達がいっぱい。
 わあー何だかとっても楽しそう。こういう雰囲気を見るのって久しぶり。
新聞を開けばガソリン税の話や年金、そして依然と続く不況の暗い話ばかりで、
「日本人よどうしたのだ」と喝を入れたくなる人も大勢いたはず。
 でもお花見でみんながアイスクリームを買ったり、レストランでお食事をしたり、
ささやかでもお金を使えばお金は廻るもの。

 日本人は季節の移り変わりに人々が集っては花や紅葉にとその人達の分相応に楽しみを
分かち合ってきたものです。そのようなゆかしい文化を持つ日本が、今は経済が下降線だからと
言ってしょぼんとしているなんて、とってもなさけない気がします。
 桜の次はハナミズキ、お花見しましょ。


3月23日
 気温の上昇と共に桜のつぼみがふっくらとほころびかけてきました。
春だ、春だ、春が来たと桜の花が好きな私はワクワク気分にひたっております。
春はさまざまな生物が活き活きと生まれ変わるようで、木々や花々を見るのが
なんとも楽しみです。

 さて今年、私は新しい言葉に注目しています。
それはリノベーション。再生と訳していいのでしょうか?
エコが人々の関心の的になり、古着や古CD等のリサイクルが若者達を中心に
人気だそうです。
 ところが今迄は古い物には以前に使っていた人の魂が宿っているようで、
なかなか手がだせなかったのです。
まあーなんとも古い考えなのですが、、、。
それに知的財産権だけには敏感で、きちんと対価を支払って買うという主義でもありましたし。
 それがリノベーション、再び生き返らせると考えたら、物を大切にすること何だと
妙に納得したのです。
そう考えたらまずはと古本屋さんに行ってきました。
かねてから司馬遼太郎さんの「菜の花の沖」が読みたかったのですが、6巻もの大作。
全部買うと高いな、図書館では返却日が気になるしと読む機会がないままになっていたのです。
 ささやかなリノベーションにはこれが一歩。
ほとんど読まれていないくらいにきれいで全巻購入できました。
誰が売ったのかな。どうして手放したのかな等とちょっと気になりつつも、この本は
私がきちんと読むことによって再生されるのだと言い聞かせてただ今熟読中。

 春風が心地よく吹く頃、つかの間の桜の季節を楽しみにしています。


3月9日
 今日の東京地方は気温がぐんぐんと上昇し、温かい一日となっています。
東八道路の道を通り、野川公園あたりまでをハイキングする人々がえんえんと続いて
歩いていきます。
ジャケットをぬぎ、「暑いくらい」と話ながら。
春になったのだ! と思わず微笑んでしまいそうな光景です。

 さて、次々と大学の合格発表があり、嬉しいお話も届いてきました。
本人やご家族の方々にはもう一生の一大事と、どこの大学に入学しようかと大学の
品定めをしている幸せな方もいらっしゃいます。
 一方で打ちのめされている方もいらっしゃることでしょう。
大学に行ったからと言って、どこの大学に受かったからと言って、一生を保証された
わけではないよと思えるようになったのは、受験生を経てずっと後の年齢になってから。
 人の一生は大学の善し悪しですべて決まるわけではないと60才を過ぎた今は、確信を
持って言えるのですが、若い時はそんな余裕は無くて悲しい思いもしました。
 そのような同じ思いをしている方がもしもいらしたら、世の中にはいろいろな基準が
あって、自分の生きていく道はいくらでもあると思って下さいね。

 公園にはクロッカスやパンジーの花が咲き誇っています。


3月3日
 春は名のみの風の寒さよ という歌のように、弥生三月になりましたが、
まだまだ吹く風は冷たいです。
 けれど、キラキラと輝くような熱いまなざしの青年に出会ったのです!
当社のHPに掲載しております建売情報の美好町の物件は文化財保護法の指定地域と
なっております。
ただ今、発掘作業中で約1,500年位前の土器などが出土しています。
こう聞いただけで胸を躍らせる方はかなりの考古学フアンですね。
 小さい時には大きくなったら何になる? なんてみんな聞かれて育ちます。
さしずめ今ならサッカー選手とかタレントさんて答えるのかしら?
 私は考古学者になりたかったのです。
シュリーマンに憧れて発掘したいなあーって。歴史を勉強したいなあーって。
でも考古学を学んでも食べていけない。そうそう簡単に学者になんかなれないよと
大人達は言いました。

 そんな子供の頃の憧れを(勝手な想像ですが)実行中のような青年が美好町の発掘現場に
いらしたのです。幼稚な素人の私の質問にもきちんと答えてくれる。
「楽しいよ」というオーラがいっぱい。
 人は思うようにはなかなか生きられないものだと言う事を十分に味わい尽くして、
60数年生きてきました。
 でもこの青年のように「好きだからやっているんだ」という嬉しさいっぱいの仕事に
つく人もいるのですね。
「良かったね、好きな事を実現出来て」
心がほんわか温かい気持ちになっています。
 昨年植えたヒアシンスがつぼみをつけました。春までもう少し。


2月11日
 身震いするような寒い日が続いています。
けれど、紅梅の花は満開に咲いて「ほうら、もうすぐ暖かくなるよ」と
微笑んでいるかのよう。
でも寒いっ!

 さてこう寒いと温泉の湯煙りが温かそうな旅番組や、美味しそうなお鍋の
グルメ番組につい目がいってしまいます。
今日は飛騨高山の雪景色とか、青森の大間のマグロ料理とか、なんだか
見ているだけで、行った気分、食べた気分にひたっているのです。

 そこでレポーターの方の言葉が最近どうも気になってしょうがないのですが、、。
「めちゃくちゃに美味しい」 うん? めちゃくちゃ?
何だか変?
思わず手近にあった旺文社の国語辞典をひいてみると
めちゃくちゃ → 筋道の立たないさま
         程度のひどすぎるさま とあります。
 「う〜ん めちゃくちゃにおいしい! 」やはり変よね。

 でも言葉は生き物、時代によって変遷していくものなのでしょうか。
美味しい物を表現するって確かに難しい。
この美味しい物を適格な表現で実に美味しそうと思わせてくるれる第一人者が
いらっしゃるのでちょっとご紹介を。
 東京農業大学教授の小泉武夫先生です。
例えば海鮮丼では
 「噛むと、口の中に濃いうま汁とコクがトロリ、ジュルリと溶けてきて、
舌があわてて躍る始末であった」 日経新聞夕刊2月7日付け
 このような文章を毎週読んでいると、本当に美味しい物が好きな方なんだなあーと
感嘆してしまう。
 若いレポーターの方に多くを期待するのは酷ですが、でもちょっと工夫してくれると
見るのがもっと楽しいのですが。
 
 蕗のとうがちょこっと顔をだしてきました。


2月3日
 東京地方は昨晩から雪が降り続き、東八道路も白い雪景色となりました。
咲きだした椿の花も「まだ早かった?」とつぼんでしまいそうな寒さです。
そんな寒い日々にちょっとほのぼのとしたテレビ番組を楽しんでいる方も
いらっしゃることでしょう。
 私もついついと毎週見てしまうのがフジテレビの「クイズヘキサゴン」です。
でもこの番組、クイズが出来ない人を「おバカさん」と呼んでいることにご批判もあるとか。
 でもね、よ〜く番組を見ていると司会者をはじめとして、みんなが決して心から
不出来な方をバカにしているわけではないんですね。
確かに一般的な常識問題を真剣な表情で間違うと、このタレントさんバカと思うかもしれません。
 でも世の中にはいかにも「私は優秀です」と言わんばかりな方も時には
そんな当たり前なと言うことを知らない事だってあるものです。
タレントとしてテレビ出演していることはそれだけでもう立派だと私は思うのです。
だってタレントを目指して挫折していく人は大勢いるはずですから。
 そんなおバカさん達が回を重ねていくと出来なかった算数の文章問題があるときに
出来るようになる。
彼等の表情がヤッタ!!と見る見るうちに笑顔満面になると、司会者も出演者もみんなが
大喜びをするのです。よおおし! 良くやった えらいぞ!!
そんな声が聞こえてくるような心底共に喜んでいるのですよ。

 ちなみに私もこと算数に関してかれらおバカさんと同じレベルです。
毎週、紙と鉛筆を持って画面に集中しています。 本当にです。
馬鹿ではないおバカさんと共に勉強していく時間がとても楽しい。
 世の中誰でも得手不得手はあるものです。
鎧をとって、そうカリカリしないで共に楽しんでみるのもいいんじゃないかしら。


1月27日
 東京地方は寒い日が続いています。
大気の冷たさがジーンと体を突き刺していくよう。
 お−寒い。
風がゴー、シュルルー ビューンと雨戸を叩き、吹き荒れていきます。
このゴー、シュルルー、ビューンが来ると
「寒太郎が来た!」と私はわくわくしてきます。
「北風小僧の寒太郎」NHKのみんなの歌で大ヒットした寒太郎くんは
聴いた人の胸にずっと残っていて、冬の冷たい風が吹くと今年も寒太郎がやって
来た!と寒いのは嫌だけれど、胸は踊るのです。

 歌はいつまでも人の心を潤すようですね。
テレビコマーシャルでこんな歌が流れていました。
 ♪みんな 同じ生きているから♪
  ひとつひとつの大切な命
うん?どこかで聴いたことあるな。
ずいぶん昔にイルカさんが歌っていたまあるい歌でした。
今も放映されていますから、思い出した方はテレビのコマーシャルを見て下さいね。

 寒いから体が縮むでしまいそうだから、こんな元気になれる歌を歌ってしのいで
いきたいです。
 冬来たりなば 春遠からじ ですものね。
梅のつぼみがふっくらとしてきましたよ。

1月20日
 厳しい寒さが日本列島をおおっているようです。
東京地方も霜がおりて近所の畑は真っ白。
そして相変わらず日本の経済状況は下降線をたどる一方の気配。
 重油の値上げに漁船は操業する船の数を減らし、温室栽培の農家は暖房を止めようかと
悩み、そして建築業者も不動産業者も家が売れないと嘆いています。
 政府や経済界のトップの方々は対策を考えていないのでしょうか?
アメリカの政策待ちの姿勢に歯がゆい思いを抱いている人々は数多くいると思うのですが・・・。
 
 さて19日付けの日経の夕刊「あすへの話題」に五百旗頭 真さんがとても心に響く
文章を掲載されています。
題して「靴みがきの少年」
 敗戦後の日本に来た米軍の若き将校がこの国は必ずや立ち直ると信じたと。
それは町中で靴をみがくけなげな7才の少年を見て、思いっきり美味しい物を食べさせて
あげたいと思い、パンにたっぷりとバターとジャムを塗って差し上げた由。
 けれど少年は食べずにしまいこんだので、どうして食べないのかと聞いたら、
少年は「家で待っている妹に食べさせてあげたいから」との返事。
 若き将校は着のみ着のまま空腹の少年が手にした御馳走を自分で食べず、
妹に与えようとする、こんな小さな少年が妹を育てようとしている。
世界中のどこの子供がこんな風にできようか。
この国は必ずや立ち直るとその時に確信したと。

 敗戦後に育った日本人ならば、このような少年や少女時代を送った人も多かったはず。
妹のため、母のためにと一食を諦め、進学を諦めて懸命に働いたあの頃の少年や少女達は今、
還暦を過ぎた年齢になっているでしょう。

 若き将校が抱いた日本人のイメージを、私達はもう一度取り戻したいと、しみじみと
感じいって読んだ次第です。


1月13日
 穏やかなお正月日和から一転して、冷たい風の吹く寒い日曜日となりました。
まるで今の日本の株価みたいに底冷えのする一日となりそうです。

 新聞にはいくつかの企業の破綻の記事が掲載されています。
そんな中に「草思社」の名前を見つけて思わずまさか? と目を疑ってしまいました。
 草思社といえば、あの有名な明大教授 斉藤孝先生の著書「声に出して読みたい日本語」
の出版元ではありませんか。
 昨今の日本語ブームの草分けであり、テレビのクイズ番組では日本語の問題は今も
人気があるというのに。
 そして政治や社会問題に興味のある方ならば
韓国の歴史家金氏の著書「親日派のための弁明」を出版した会社だと思い出されるかもしれません。
 この本は著者は出版にあたり多大な迫害をうけたまさに命がけの出版とのことでした。
おそらく出版社もかなりの危険を覚悟しての出版だったのではと推測します。
 こういった志しのある企業が破綻していくことは、理由はいかにあれ出版文化の寂しい
実情を憂いたくなります。

 日本の企業が元気になれるような社会が訪れることを市井の市民の一人として、
願うのですが、、、。
 木々の梢をがたがたと冷たい風が揺らしていきます。今夜は冷えそうです。


1月1日
 新年おめでとうございます。

関東地方は青く晴渡った正月日和となりました。
お正月もお仕事の方が大勢いらっしゃるかと思います。
お仕事お疲れ様です。
そしてお休みをとれた方はどんなお正月をお迎えでしょうか。
 偽装や事故と悲しい事件の多かった昨年でした。
景気も低迷気味です。
不動産、建築業界も建築確認の申請にあまりにも時間がかかり、その余波を受けて
苦しい経営を余儀無くされている業者さん達がたくさんいます。
 願わくば、どうか景気が良くなりみんなが張り切って仕事ができる社会になって
ほしいと思っております。

 さて、今年の私の願いは、仕事をしている人がその仕事に誇りを持てる国になって
ほしいなと言うこと。
第一次産業でも第二次産業でも、そして第三次産業に従事する人でもみんなが「自分
の仕事は」と胸をはって語れるような社会になれたらどんなに豊かな国になることで
しょう。
 減反で荒れた農地をみると農家の方に耕作をするなというのは酷だろうな。
ましてや一生懸命に耕作した作物が出荷の箱代にもならなかったら辛いだろうな。
 せっかく製品を作ったのに偽装で廃棄処分するのは惨じめだったろうな、、、
などと思うのです。
 弊社のスタッフが言いました。
「家を愛情こめて造っていきたい」って。
嬉しかったです。小さな弊社にもこういう事を言うスタッフがいてくれて。
 お客様の都合に合わせて休日返上で1ケ月間、働いてくれたスタッフもいました。
労働基準監督署に見つかったら大変よねと言いながら。
こういう健気なスタッフに支えられて弊社はなんとかやっています。

 みなさま、本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
きっとお役に立てるように頑張ります。




塩津不動産(株)
メール宛先:siotufud@cd.mbn.or.jp
Tel:042-366-4599 Fax:042-366-4656
東京都府中市栄町3-26-12

1998.3.25 公開


製作:塩津 暁彦
塩津暁彦メール宛先:akkiepon@aa.mbn.or.jp